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2006年1月25日

「カラマツ」という木のはなし

カテゴリー: 山の話・木の話

樹木には数え切れないほどの種類があります。そのすべての種類の性質や特徴、見ためがちがい、また同じ樹種でも表情や性質がさまざまなのが木のおもしろいところ。“1人として同じ人間がいない”人間といっしょです。さすが生きもの!
そんな魅力的な木たちのことを少しでも知りたい、みなさまにも知ってもらいたいので、今日からランダムにひとつの国産材の樹種をピックアップして、彼ら(?)の性質や長所・短所、建材としての利用の仕方なども書いてみます。
ランダムに選んだ第1回目は「カラマツ」。

マツは常緑の針葉樹ですが、カラマツだけは落葉針葉樹で、北海道、東北、中部地方などの高地でよく見かけます。芽吹きの時期と、秋の終わり紅葉の時期の黄金色にかがやく美しさは見事。その美しさのために詩歌などにも多く登場します。
成長が早いため戦後盛んに植林され、植林量でいうとスギ、ヒノキに次いで3番目。名前の由来は直立したその立ち姿がアカマツやクロマツとちがって「唐風」であるため、と言われているそうです。
スギやヒノキ、ほかのマツなどよりも強く堅いので床材にぴったり。赤っぽい色味とはっきりした木目があたたかい印象で、和風洋風どちらのテイストにもマッチします。
ひとつ気になるのはマツヤニが出やすいこと。マツヤニが出るとその部分がねっとりとべたつくので、アルコールで拭くなどの処置が必要になるかもしれません。ただそれも2、3年で落ち着き、月日が経つごとに褐色化して渋いあじわいが出てきます。
樹齢が高く充分に乾燥させたものはあまり問題ありませんが、若い木はねじれやすく暴れやすいため、加工が難しく敬遠されてきました。しかし丸太で1年おいてその後も充分乾燥させてクセを出し切ると、柱や梁の構造材など長ものとして使ってもまず問題はなく、ねばり強いので頑丈です。また湿気やシロアリにも強いので、デッキなどの外装材、土台としても使われています。暴れるという欠点を特性として見直し、熟知したうえで使えば、とてもよい材料だと思います。
小淵沢の家では、樹齢80年の天唐(天然唐松)がお客様の目に留まり、尺角の大黒柱として使用しました。
-つづく-
★★★