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2006年3月16日

世田谷1の家:16分の1?!

カテゴリー: 家づくり2006〜2007

健作棟梁が「世田谷の家」の木取りをしてます。
栗のタイコから階段材にする材料を取っているのですが、こんな大きな材料から

        これ×2丁

しか取れません。推定樹齢100〜130年くらいの目のつんだ栗から、たったこれだけです。もちろん残りの端材は捨てたりしませんが、欲しい材料は1つにつき2丁しか取れませんでした。
丸太から製材し、必要な材料を良質なものにこだわって木取り加工すると、経験上広葉樹などの小径木では1/16の材料しかものづくりに使えません。どういうことかというと、まず丸太を製材すると体積の2分の1の割合で使いづらい部分(端っこなど)が出ます。製材した板を良材・節あり・くされあり・虫食いありなどと選別し、良材のみ選ぶと体積の2分の1の割合で使えないものが出てくる、そこから使う寸法に木取りをするとまた立米2分の1の割合で使えない部分が出てくる、木取った板を必要な厚みに削るとまた立米2分の1の割合で使えない部分が出てくる・・・つまり1/2×1/2×1/2×1/2=1/16の割合で、ものを作れる材料が生まれるということ。
ややこしい話ですが、加工工程のたびにその体積の2分の1が材料として使えない部分となってしまう、という話です。
つくるもものの大きさ=必要な材料の大きさにもよりますけれど(極端な例ですが)直径40cm×長さ2mの丸太から材料になる板を削り出すと、直径10cm×長さ50cm分しか有効に使えないということ!節などのない良質な材料を取ると残りの15/16部分は材料として使われない、なんてこともあり得るということです。
そんなのは何十年何百年もいきてきた木を使わせていただくのに申し訳ない。
製材などの過程でどうしても使いようがない部分(樹皮のすぐそばなど)は仕方がないにしても、端っこの小さな材料や節の多い部分も有効に使うべきです。エコ花では小さな材料はたとえば小物や建具のつまみに、節があったりくされがあっても見えない部分に使用したり、あえて味として生かしたりして活用します。
あるものをできるかぎり有効に使うことは、木のためにも環境のためにも、コスト的にもうれしいこと。
精一杯の有効利用は木についてだけでなく、あらゆる場面ですすめたい考え方です!!
tama
★★★

2006年3月15日

サクラ咲く・・・

カテゴリー: 山の話・木の話

なんだか月曜日から真冬みたいに寒いですけど、今日高知県でサクラの開花宣言がありました。エコ花のお店の花壇でもウワミズザクラが芽吹いてますよ!

草花が芽吹くとうきうきします。あ〜春ですねぇ☆
ところで桜ってなんでさくらと呼ばれてるのか知っていますか?語源についてはどうやらいろんな言われがあるようですよ。
・古事記に登場する、神社の祭神である木花開耶姫(このはなさくやひめ)の「さくや」からきているという説。
・花が咲くという意味の総称、「咲きくらむ」からきているという説。
・麗らかに咲くという意味ので「咲麗=さきうら」が変換してきているという説。
・早苗の「さ」、穀物の霊を表す接頭語の「くら」、神霊が鎮座する場所をしめしている=「さ+くら」で、穀霊の集まるよりしろを表しているという説。
一般に桜と言われているものは、“バラ科サクラ亜科のサクラ亜属”に属するものだそうです。ウメ、アンズ、モモ、スモモなどもサクラ亜科だそうですよ。桜の種類は自生するもの、園芸されている品種ふくめて現在は約300種類もあるんだとか!しかも桜好きな日本人はまだまだ新種の桜を開発していて、年々種類増えているそうです。
それにしても桜ほど、日本中で咲くのが待たれている花はないような気がしますよね。毎年各地でいつ桜は咲くのかと期待していて、早くから開花予想があって。咲いたらみんないっせいにシート持参で、花を囲んでわいわい宴会する人たちでにぎわいます。愛されているお花ですね。やっぱりぱっと咲いてぱっと散る、そのはかなさが魅力なんでしょうか。
私も桜が咲いている間は、夜近所へ毎日のようにお花見に行ってしまいます。東京近郊でしかまだ桜を見たことがないのですが、町田市小山田桜台の尾根緑道を車でゆっくり走るのはおすすめです。一面ピンクのトンネルは、つい運転しながら口をあけて見とれちゃいます。
先日引っ越した先はすぐ裏手の緑道が桜並木。今年も毎夜ビールとシートをもってお花見に行かなければ!笑
流し前カウンターDATA:
天板-ヤマザクラ
建具框-ケンポナシ
鏡板-ヤマザクラ
tama

2006年3月14日

「オノオレカンバ」のはなし

カテゴリー: 山の話・木の話

今日は「オノオレカンバ」のはなし。
オノオレカンバ(斧折れ樺)は文字通り、斧が折れるほど堅いことからこの名がつきました。大日本有用樹木効用編には「此樹ヲ伐ルトキハ斧ノ折ルルコト多キヲ以テ斧ヲレト云フ」、そして「日光、木曽、秩父、甲斐、岩代等ニ多シ」と記されています。
ほかの木材に比べて桁違いに堅いため、福島県南会津のオグラさんでもオノオレカンバを製材するときは特別な刃に替えてゆっくりと時間をかけて挽くそうです。生えているのは、足場を確保しないと伐倒できないような山地の岩場が多く、ほかの樹木の生育にはあまり好ましくないようです。
オノオレカンバは比重が0.9〜0.94で日本一重い木です。トチやニレの倍以上、ネズコと比べると約3倍もの重量があります。木と一口に言っても、杉などのように爪でも跡がつくやわらかくて軽い木から、斧が折れるほど堅い木までさまざま。日本の気候風土の多様性を感じさせます。
じっくりと根を張り長い歳月をかけて成長するので、あまり大きくはならず、樹齢300年を越えてもやっと直径40cmほど。それ以上大きくなると徐々に腐れが入り、多くは空洞木となります。せいぜい高さ15m、直径60cmが限度で、それを超えるものはめったにありません。陽光を好む陽樹で、枝は周囲に大きく張り出します。根もよく張り保水力があるので、山を守ります。
重くて堅いオノオレカンバ、その質感は硬質でひんやりとした重厚さがあり、たたくと澄んだよい音を立てます。大半は岩場や急勾配の尾根など足場の悪い場所に生えているので、素直な木はめったにありませんが、素性のよい木は木琴の材料として最高だとか。また櫛の材料としてもツゲ同様長い歴史を持っています。木曽薮原の「お六櫛」の材料はオノオレカンバ。静電気がおきず、髪や地肌にとてもよいといいます。
エコ花では以前増改築の現場でオノオレカンバを大黒柱に使用しました。どっしりとした重厚感あふれる柱は、広間の要として威風堂々とした趣をただよわせていました。

(※写真の右の柱がオノオレカンバ。式台はいちょうです。)
tama
★★★

2006年3月13日

一息

カテゴリー: 徒然・農園

今日はまた冷え込んでしまいましたが、
春はもうすぐそこまでやってきています。
あたたかい風、芽吹く緑、鳥のさえずり。
想像するだけで心うきうきになりますが、現実は年度末の大忙しですね。
ストレスがたまりやすい時期!
みなさん、どうしてますか?
私は・・ぼけーっとお風呂に入ることかな。
そうはいっても、ストレス解消は仕事が終わってからでないと
なかなかできたもんでありません。
イライラして危うく周りの人やモノに当たってしまいそう・・
なんてこともありえます。
そんなときには一呼吸。
私のヨガの先生が教えてくれた、即効性呼吸法(?)がなかなかよいのでご紹介。
いわゆる「キレる」「頭にくる」状況の時は、文字通り頭に血が上っていますから、
それを下ろしてあげればよい、という発想だそうです。
胸を膨らます感じで息を吸い、溜めた息をお腹に落とすような感じで
お腹を膨らませながら息を吐くとよいとか。
なるほど、お腹がぽわっとあたたかくなり、ほっとしますね。
さあ、春はもうすぐそこです。
みなさん、がんばりすぎないようにどうぞこの時期を乗り越えてくださいね。
KAYO

2006年3月11日

木工教室とクローバー

3月いっぱいで一旦終了となる木工教室は、残すところ今日をいれてあと2回。終了間近にして、Sさんの卒業制作が完成しました。

Sさんはまる3年ほど通ってくださったベテラン?!さすがの出来上がりです!!Sさんは道具の使い方、加工の仕方はもちろん、道具の手入れの仕方まで熱心に学ばれて、いまや大きなmy道具箱をお持ちです。
この鏡台もほとんどこちらからお教えすることもなく、図面から組み方、木取りまでご自身で悩んで作られました。

ホゾ組み、クサビうち、鏡はビス止めにケヤキの木栓仕上げ。すこし隙間ができてしまったところには白いご飯と木屑でコクソを練ってうめてあります。3年間の集大成!長い間ありがとうございました。
ところで話はかわって、いまエコ花の店頭にKAYOさんがもってきてくれた四つ葉のクローバーがいます。

この間4月並みのあったかい晴れの日に直射日光を浴びさせていたら、90度以上首をまげてしんなり!でも室内に戻してあげたら元気になりました。室内に入れると太陽を欲しそうに光のほうへ首を曲げるんだけどなぁ。直射日光は刺激が強すぎるんですかね?
tama
★★★

2006年3月10日

実験の報告!

先日前ふりしました、雨の水での実験報告です!
どんな実験をしたかというと、雨水、水道水、ナチュラルミネラルウォーターの3種類の水に同量のせっけんを溶かして、溶け方をみるというもの。
採取に苦労した雨水は(はじめ私はバケツを外に放りだして溜まるのを待ってたんです・・・超集中豪雨でもなきゃ溜まるはずないですよねぇ・・・)雨どいが一部壊れているところを見つけて、そこにペットボトルを差し込んで採取。↓

そして事務所の蛇口からとった水道水、ペットボトルのナチュラルミネラルウォーターをそれぞれペットボトルに同量ずつ用意しました。

そこにそれぞれ同量のせっけん(今回はシャボン玉の食器洗いせっけんを使いました)を入れて、

同じ時間かき混ぜてみました。

すると・・・

わずかな違いですが雨水だけが泡だっています!(左はじのものが雨水)
これはこの3つの中で軟水である雨水がせっけんと相性がいいということをあらわします。せっけんは、カルシウムイオンやマグネシウムイオンが含まれている‘硬水’と混ぜると、そのイオンたちと結合してしまい、それがせっけんカスとなってしまいます。つまり硬水にせっけんを混ぜてもほとんど泡だたないわけです。直井が聞いてきた話では雨水だけせっけんが溶けきって、ほかの2つはカスでにごっているのに、雨水だけは透明なままだそうですが・・・。今回採取した雨水は降りはじめで、ビルの屋上に溜まったものが雨どいをとおって落ちてきたもので、目で見て不純物がまざっていたような水でしたが、それでもこんな結果がでました。
せっけんが溶けやすいということは、洗浄力も高いということ。今は軟水を人工的に作る機械も売っていますが、自然の軟水雨水を洗濯や洗いものに利用できたら、一石三鳥?!
(実は一歩先に本家こちらで同じ実験をして結果を出されてます・・!エコ花出遅れました(汗 )
雨水利用をするためには設備や準備にコストがかかかかります。雨水を利用したからといって経済的に大きなメリットが得られるということはありませんが、雨水を利用することを考えはじめると、今まで雨が降ってもうれしいことなんてなかった人が、雨が待ち遠しかったり、雨が降るとうれしいなと感じたり、雨が降るように願ったり。なによりも雨水を利用できると、自然と恵みを“共有する”という感覚がうまれて、環境に対する考え方、地球に対する思いやりがぐんと変わってきます。所有するのではなく“共有する”こと。楽しみ、恵みはなんだって、共有するのはやっぱりしあわせな気持ちになりますよね。
tama
★★★

2006年3月8日

くすのきのテーブル

カテゴリー: 家具づくり

先日大さわぎをしながら削ったくすのきの板が、テーブルに仕上がりました。

脚に使ったのは栓の木です。
すごーくきれい!ウツクシイ!!岩谷たちが雪のちらつく舘岩の小屋で一所懸命探し出してくれた材料と、心を込めた仕事の賜物?!
天板は剥いであるのですが、目がうまくつながって1枚のように見えます。

無垢の木は生きているので気温や湿度で動くもの。反ったりもするし、割れたりすることもあります。その動きは、木の種類や大きさ、同じものは1つとない木目や節のかたち・大きさなどですべて違ってきます。それを見越して加工するのが、大工さんや指物師といった職人たち。
一人ひとりの個性に対する接し方にあたまを悩ます、学校の先生になんだか似ていますね。
tama
★★★

2006年3月7日

浮世田谷1の家:いてます

カテゴリー: 家づくり2006〜2007

世田谷の現場で材料が宙に浮いてました!

現場に入ってきた材料はもともと乾燥した材料ですが、東京の冬は砂漠並みに湿度が下るため少しでも風を通してより乾燥させて、木を落ち着かせるようにしているんですって。
こんなところにも大工さんの知恵発見です。
tama
★★★

2006年3月6日

春いちばん

今日は関東で春一番が吹いたそうですね。たしかに暖かった!
春先に吹く強風が「春一番」と呼ばれるには4つの条件があるらしいです。
①立春(今年は2月4日)から、春分の日(3月21日)までの間であること
②日本海で低気圧が発達していること
③南寄りの風速8m以上の強風であること
④強風によって気温が上がること
この4つの条件が満たされないと、どんな風が吹いても春一番とは呼ばないそうです。
だから春一番が吹かない年もあるとか。
もともと春一番とは、漁師さんからうまれた言葉。突風で海が荒れて漁船の遭難などの恐れがあるため、漁業関係者の中ではむかしから「春一」とか「春一番」と呼ばれて警戒していたそう。それをマスコミが取り上げて一般に広がったといいます。
春の到来を告げるような季節の言葉としてよく使われますが、実際にはとても危険で荒々しい天候なんですね。
ぬるーい風を肌で感じて、あったかい季節のなつかしい気分がムクムク。
あー早くもっと暖かくならないかなぁ♪もう夏が恋しいです・・
tama
★★★

2006年3月2日

那須高原の家:こだわりの継ぎ手仕口!

カテゴリー: 家づくり2006〜2007

ただいま構造材乾燥中の「那須高原の家」。近況の現場写真とともに、ちょっと継ぎ手仕口のお話など。

こちらの写真は1.13「手仕事を紹介します」の記事で大工の将雄さんが‘ちょうな’で削っていた赤松のタイコのうえに、2階の床梁がのっています。順調に構造材の乾燥がすすんで、梁に木口割れが入ってきています。すごく美しいですっ!

こちらは“尻挟み継ぎ(しっぱさみつぎ)”という継ぎ手。軸部材の伝統継ぎ手として一番有名な“追っかけ大栓継ぎ”よりも強固に材同士をつなぎます。2つの材を写真のようにかいて(複雑・・!大工さんの手仕事には常にびっくりです。)中央に“車知栓”をいれて材をかためます。さらに今回は“追っかけ大栓継ぎ”に使用される“大栓”も打って、ますます頑丈です。

この写真は柱と梁の接合部。“雇いホゾ”という接合の仕方を用いています。写真はよく見えないかもしれないですが、簡単に言うとこのような

かたちの梁を柱の両端から差し込んで、できた四角の部分にぴったりはまる材料をはめ込みます。その材と梁のすきまに車知栓をいれてさらに強固にむすびつけます。
ちなみにこれがかたいっぽうの梁をいれたところの写真。 

「那須高原の家」はこんなふうに細部にわたってこだわり尽くされてます。
いまも静かな冬の闇の中で、ピシッピシッと音をたてながら乾燥していっているんでしょう。
tama
★★★