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2006年1月26日

世田谷1の家 上棟

カテゴリー: 家づくり2006〜2007

おくればせながら、去年の末に無事終了した世田谷の家上棟の様子をお知らせします。
世田谷の家は木造の2階建て。もちろん国産材を手刻みで加工しています。刻んだ材料はすべてぎゅっとくくって、クレーンで2階3階の高さに持ち上げます。写真は棟木をあげているところ。↓

現在の一般的な住宅では、棟木は太くても4寸角くらいが通常。世田谷の家では空間を有効に使うために母屋の数を少なくし、その分大きく頑丈な登り梁を使って屋根部分を支えるつくりにしています。そうすると棟木にかかる荷重が増えるため、お客様の思い入れのある杉を使って、荷重に耐えられる重厚感ある8寸角の棟木にしました。

以前の記事をご覧いただいている方はご存知かと思いますが(11月22日の記事です)、実はこの棟木、去年の秋に開催した宮城栗駒山の森林教室で、お客様が自ら山へ登ってきこりさんといっしょに伐倒した杉の木なんです。ご自身の手を実際に使って倒した杉が家の中心を守ってくれていると思うと、きっと愛着も倍増しますよね。
ちなみに住宅地での上棟は、電線がとにかく多い!

クレーンの首と長い材料で引っかけないように持ち上げるためには、クレーンの運転手さんと、動きの合図を送る鳶さんの息がぴったり合うことが大切。私は組みあがる様子を数時間ながめていましたが、うまーくスレスレに避けてどんどん材料を持ち上げていました。お見事!

そして屋根の野地をはって一段落です。
-つづくー
★★★

2006年1月25日

「カラマツ」という木のはなし

カテゴリー: 山の話・木の話

樹木には数え切れないほどの種類があります。そのすべての種類の性質や特徴、見ためがちがい、また同じ樹種でも表情や性質がさまざまなのが木のおもしろいところ。“1人として同じ人間がいない”人間といっしょです。さすが生きもの!
そんな魅力的な木たちのことを少しでも知りたい、みなさまにも知ってもらいたいので、今日からランダムにひとつの国産材の樹種をピックアップして、彼ら(?)の性質や長所・短所、建材としての利用の仕方なども書いてみます。
ランダムに選んだ第1回目は「カラマツ」。

マツは常緑の針葉樹ですが、カラマツだけは落葉針葉樹で、北海道、東北、中部地方などの高地でよく見かけます。芽吹きの時期と、秋の終わり紅葉の時期の黄金色にかがやく美しさは見事。その美しさのために詩歌などにも多く登場します。
成長が早いため戦後盛んに植林され、植林量でいうとスギ、ヒノキに次いで3番目。名前の由来は直立したその立ち姿がアカマツやクロマツとちがって「唐風」であるため、と言われているそうです。
スギやヒノキ、ほかのマツなどよりも強く堅いので床材にぴったり。赤っぽい色味とはっきりした木目があたたかい印象で、和風洋風どちらのテイストにもマッチします。
ひとつ気になるのはマツヤニが出やすいこと。マツヤニが出るとその部分がねっとりとべたつくので、アルコールで拭くなどの処置が必要になるかもしれません。ただそれも2、3年で落ち着き、月日が経つごとに褐色化して渋いあじわいが出てきます。
樹齢が高く充分に乾燥させたものはあまり問題ありませんが、若い木はねじれやすく暴れやすいため、加工が難しく敬遠されてきました。しかし丸太で1年おいてその後も充分乾燥させてクセを出し切ると、柱や梁の構造材など長ものとして使ってもまず問題はなく、ねばり強いので頑丈です。また湿気やシロアリにも強いので、デッキなどの外装材、土台としても使われています。暴れるという欠点を特性として見直し、熟知したうえで使えば、とてもよい材料だと思います。
小淵沢の家では、樹齢80年の天唐(天然唐松)がお客様の目に留まり、尺角の大黒柱として使用しました。
-つづく-
★★★

2006年1月24日

田舎まんじゅう おし田

カテゴリー: ご近所

ご近所のおいしいもの紹介です。
田舎まんじゅうの「おし田」。

三ノ輪駅から徒歩5分くらい、エコ花のお店からは徒歩3分くらいのところにある、創業明治43年の店です。 “アド街ック天国”などいろんなメディアでも紹介されたりしています。3mくらいのこじんまりとした間口で、目印はビルの看板と控えめなのれんがかかっているのみ。知らない人は見過ごしてしまいそうな小さなお店です。扱っているのは田舎まんじゅうと白まんじゅうの2種類だけです。(夏は夏限定メニューとして水ようかんやアイス最中が加わるみたいです。)
そしてこれが名物の田舎まんじゅう。

ものすごくほのかな小豆の甘みと、小麦粉だけつくった皮がなんとも素朴でおいしい!!あんこがそこまで得意でない人でもきっと好きになれそうな、ほのかーな甘み。皮のぶ厚さと不恰好さもなんだかなつかしくてかざらない、手作りのおまんじゅうです。
近くには一葉記念館や鷲神社、飛不動など名所がたくさんあるので、ぜひ散策のついでに(エコ花へご来店のついでに!)寄ってみてください。おみやげにおすすめですよ!

2006年1月23日

職人の手仕事を紹介します vol.4

エコ花職人手仕事の紹介④です。
今日は「ノコギリ(鋸)」

ノコギリとはみなさんご存知のように木材を切るための道具です。
木の木目に対して垂直に切断するための刃を横挽き、平行に切断するための刃を縦挽きといい、現在一般的にノコギリというと、横挽き縦挽きと両方に刃のついているもの(通称両刃ノコギリ)が知られていると思います。(ちなみに写真は尺梁の通しホゾを縦挽きノコギリで加工をしているところ。)
しかし昔から両刃というわけではなく、片刃が一般的だったところに明治時代に建具屋さんが両刃ノコギリを生み出したといわれているそうです。
むかしは木目に垂直に切断することを挽き切る、平行に切断することを挽き割るといい、それぞれをノコギリ(挽き切る道具)、ガガリ(挽き割る道具)という名前で呼んでいたそうです。
いずれも片刃で、建具屋さんの縦横に細かい作業のなかで挽く方向が変わるたびにいちいち持ち換えることがとても面倒だったため、生み出されたのが両刃、というわけだそうです。
ノコギリをはじめて扱う人はみんな、口をそろえて「縦挽きの方がむずかしい!」と言います。
tamaも実際何度かやらせてもらって、やはりそう思います。
横挽きの場合は繊維に刃が引っかかるので挽きやすいと聞いたことはありますが、
繊維方向と言うのは、繊維と繊維の間がやわらかく刃がうまく引っかからない感じがします。
それにしてもノコギリを使って30cmでも板を切ろうとすると大変なこと!
ちょっと厚い板だと途中でぷはぁーっと息継ぎしちゃいます。
電動工具では数秒の作業ですが、昔の人は材料の大きい小さいに関わらず、
手道具のみだったんですもんね・・。
-つづく-

2006年1月20日

循環型社会をめざして vol.3

-良いものを永く使う-
リフォームの際には既存の構造や部材を利用することも心がけています。
たとえば以前工事を手がけた『永代の家』では、天井裏に隠れていた何十年と経っている既存の梁に、しっかりと補強して、きれいに磨いて仕上げあらわしとしました。また玄関にあった落とし掛けのスス竹を、リビングにつくった飾り棚に再利用。見慣れて使い慣れていたものが新しいところに活かされるのは、新鮮さも感じられうれしいものです。

サイズの合わない建具も工夫次第で再利用が可能になります。↑の写真の物件では高さと幅ともに寸法が小さかった建具に、上下左右と四方に材料を足してひとまわり大きくして利用しました。足した材料の部分には柿渋に黒のべんがらを混ぜたものを塗り、古い建具との色味の調和をとって自然な仕上がりに。
他にも古い小さな障子の格子部分だけを再利用して、新しい入り口引戸の建具に生まれ変わらせるなども。永く使われパリパリになっている障子紙を水に浸けて糊の部分まではがし、ブラシできれいに掃除をして乾かします。乾いたら新しい材料で框を組んだ中に格子と新しい材料の鏡板をはめ込んで、高さ1800㎜の立派な引戸建具の出来上がりです。

古い道具も充分役割りを果たしてくれます。『舘岩の家』では、舘岩村の古い民家にお住まいの方から譲り受けた自在鈎を、居間のいろりで使っています。何十年と毎日煮炊きに使われてきたものですが、まだまだ丈夫。厳しい寒さの『舘岩の家』では毎年この自在鈎のおかげで、鍋や汁物で体も見た目もあたたかく過ごせています。
『本物は熟成してゆく』と言いますが、まさにその通り。いい材料といい技術でつくられたものたちは、丈夫で永く使っていけるうえに、不用になったときも一通りの使い方だけではなく、さまざまに表情を変えてさまざまな場所で使われてゆきます。ものづくりをすること自体リデュースにはなりませんが、ものを新しくつくる以上、エコロジーライフ花はリユース・リサイクルを常に心がけたものづくりをこれからも続けていきます。また少しでも多くの方に、人間が自然の一部であることを再認識し、身近な『3R』から自然との共生を考えていっていただけたらと思っています。
-おわり-
★★★

2006年1月19日

職人の手仕事を紹介します vol.3

エコ花職人手仕事の紹介③。
今日は「かんな(鉋)」

この道具は一般的にもよく知られていると思いますが、樫の木の台に刃をはめ込んだ道具で、主に材木の表面を平らで滑らかにする道具。
平カンナがもっとも有名だと思いますが、そのほかにも際カンナ(L字の段を削るためのもの)、
面取りカンナ(面を取るためのカンナ。角度もいくつかあります)などなど
私が見た限りでも20種類以上のカンナが存在しているようです。
素人の私にとって、手道具の中でも特にカンナは奥が深いように感じます。
なぜなら刃の砥ぎ方から台の直し方、砥ぎながら刃の出の調整、と
カンナを使う様子を見ているとつくづく、手のかかる道具だなぁと感じるから。
それらの調整のための道具も数え切れないほどあります。
昔カンナという道具は、腕のたつ大工さんであれば刃や台の狂いは休憩中に自分で行なうものでした。
ですが現在は「直使い(すぐつかい)」「完全直使い」といわれる、
買ってそのままの状態で作業ができるものが主流になっていて、カンナの調整をできる大工さんが少なくなってきているようです。
ちなみにエコ花の職人さんは全員、カンナを含め自分で道具の手入れをして使っています。
(なので実は私は「直使い」の存在を最近知りました・・。)
舘岩の将雄さんはノコの刃の目立て(刃を研ぐ事)まで自分でしているそうです。
一度いらないカンナの刃を砥がせてもらったことがありますが、
いくらやっても曲がる!まっすぐ平らにならない!
砥いだらむしろ砥ぐ前より切れ味が悪くなった、という有り様・・・。
見本をみせてもらったら、私としゃべりながら砥いだってキレイにつるりと仕上がってました・・。職人さんの熟練の技の高さを身をもって体験。つくづく尊敬です。
-つづく-
★★★

2006年1月18日

那須高原の家 上棟2

カテゴリー: 家づくり2006〜2007

先週の“那須高原の家”の棟上げ完了のようすです。


これでもかっというほどの迫力あるずぶとい構造材。
屋根まで仕上げたところで、構造材の含水率を下げるため、しばらくこのまま材料の乾燥をさせます。上棟直後には組まれた木たちがうごいてバキッミシッという音がします。エコ花で以前建てたお宅では住みはじめてからも、なにかが爆発したかと思うくらいの爆音がしたそうです。那須高原の家では大砲級の音が鳴るんでしょうか?!
ちなみに那須高原の家のお施主さんの知人の方がご自身のブログで那須高原の家と舘岩の家、エコロジーライフ花のことを紹介してくださっています。(こちらです)すてきな写真をたくさん撮っていただいています!
★★★

循環型社会をめざして vol.2

-家づくりも3R-

エコロジーライフ花では、家づくりでも3Rを心がけています。
家を建ててすぐ3Rというのもおかしな話ですが、お子さん、お孫さんの代のその先まで使いつづけていってもらえるような家をつくることが3Rにつながると考えます。
まず、構造から家具、建具まで安心できる国産材を使って、職人の手業でひとつひとつ心をこめて丁寧につくり、できる限り丈夫で、永く愛着をもって使っていただけるものを目指しています。また部品として再利用してもらえるように、建具は高さ1800mm、2000mmでつくるなど、さまざまなモジュールをできるだけ単純にしています。痛んでしまったとき、修復も簡単にできるのが無垢材のいいところ。フローリングや家具など無垢材でつくっているものは新建材のものとは違い、汚れたり壊れたりしたものはサンドペーパーで削る、カンナをあてるなどの方法で何度も修復できます。使いつづけて完全に使えなくなったときも、リサイクルしやすく分別し、廃棄の際には土に還る素材を使うことが大切です。
-つづく-
★★★

2006年1月14日

職人の手仕事を紹介します vol.2

きのうに引き続き、エコ花職人手仕事の紹介です。
今日は「ヨキ(与岐)」

「斧」とも言います。斧のほうが一般的な呼び方ですが、大工さんたちはヨキと呼ぶことが多いみたいです。用途によって大小、刃先のかたちもいろいろな種類があり、機能によって切ヨキ(切斧)、割ヨキ(割斧)などの呼び名があります。切ヨキは木の伐採に使ったり、割ヨキは丸太などを割るときに木口に打ち込んで使ったりします。薪を割るとき使うのは割ヨキですね。
写真は“那須高原の家”の上棟のとき。鼻栓をつくるとき、大工さんはヨキですいすい加工してしまいます。こんなダイナミックな道具で細かい細工をできてしまうから驚きです!
ちなみに「鼻栓」とは、梁が柱を貫く組み方のときに、梁の動きを止めるために梁に差し込む材のことを言います。
これが鼻栓です↓

-つづく-
★★★

2006年1月13日

職人の手仕事を紹介します。

今日はエコ花職人たちの手仕事をご紹介します。
まずは「ちょうな」。

ちょうなとは斧のひとつで、曲がった木の柄に鉄の刃がついているかたちをしています。柱や梁などの荒削りをするための日本独特の伝統的な木工手道具。最近はやはり機械道具におされて使う大工さんもあまり見かけなくなってきています。そりゃ機械の方がやっぱり早いよね、手道具で人の手ではどうしても遅いよね、と思っていたのですが・・ところが実はものすごい早い!!そうです。↑の巾7寸の赤松のタイコの面を仕上げるのに1時間もかからないらしいです。うーん、ぜひ生で見てみたい!
-つづく-
★★★