栃のまがり板
長い間工場に眠っていた栃のまがり板。
今日は、これを使って、家族で食事を囲みたい。
というすてきな夢をもったお客様にご来店いただきました。
長い間に付着してしまった表面の汚れを落とすと、下からは白くて繊細な木肌が。
こんなにやさしい質感の上で食べるご飯は、さぞ美味しいに違いありません。
けれど残念なことに、板が大きく反っていて、
このままでは食卓が斜めになってしまうような状態。
一時、保留ということになりました。
ここが工業製品とは違う、自然素材ならではの難しさですよね。
たとえ、ここでもう一度まっすぐな材に仕立て直しても、
月日を経ればやがては反ってくるでしょう。
でもそれは、素材が呼吸をして、生きている証拠。
さて、一度作られたらビクともしない工業製品と、どちらが表情豊かでしょう?
sai-tama
★★★