2019年8月6日
連日の猛暑!現場での外仕事は本当に熱中症との戦いで、無理をせず休憩を取りながら作業をしていくしかありません。来年に迫った東京オリンピック!この暑さ大丈夫なのだろうか?心配でしかない私。
今日は前回ブログの続きともいえる内容ですが、「障子」について書きたいと思います。障子は桟に和紙が貼られ、緩やかな光の差し込むものを云い、せえぎる道具として昔から使われてきました。

高温多湿の日本にはぴったりの物であるし、もちろん風情もあります。何より前回より申している、住宅への日射熱をどうやってセーブするのかという観点からも「障子」は大変優秀です。
家の断熱性能を上げるのに開口部自体の性能も大切ですが、開口部の遮蔽物である障子やロールスクリーンやブラインドなどもとても重要です。省エネ等級4を取得するのに必要な項目に、開口部の日射遮蔽措置というものがあります。開口部の建具、付属部品、ひさし、軒その他日射の侵入を阻止する部分が、住宅の種類、地域の区分等に応じ決められた仕様に該当しなければなりません。障子はまさに「付属部品」に属し、他に外付けブラインドも日射遮蔽性能が認められています。
障子は一見薄い紙が張ってあるだけと思われますが、窓と障子の間にできる空気層が断熱性能に大きな役割を果たしているのです。当社でも西日のあたる開口部に障子をはめているのですが、この季節試しに障子を開けてみると「モワーー!!」と温まった空気を感じて即障子を締め直し改めて障子の凄さを実感してしまいます。

上の写真の正面の障子は下半分が上に動いて外部が見える「摺り上げ障子」です。

こちらは「吉村障子」と呼ばれており、框と組子の太さを18mmで統一し見込みを30mmとした建築家の吉村順三氏がデザインしたタイプの障子です。全ての木部が同じ寸法なので閉めた時に一枚の建具にみえるという特徴があります。
性能が良く、デザイン的にも色々楽しめる障子をますます活用していきたいと思います。
oh-oh