都会の小さな白い家です。空間をせまく感じさせないためには、高さを生かすこと、要素を漆喰の白と木の色ぐらいにスッキリとおさえること、そして採光の工夫が必要となります。このお宅では、吹き抜け空間を効果的に使っています。
竣工:2007年3月
場所:東京都
延床面積:128.62㎡
設計:日影良孝建築アトリエ
駐車スペースをとるのに、建築面積は小さくならざるを得ません。家が後退する分、家の前にシンボルツリーを植えました。木の横格子の塀が軽やかな感じです。
建て主さんが選んだシンボルツリーはサンシュユ。庭がない分、家にアプローチする階段には、花を植えたコンテナをたくさん並べて、季節感を楽しんでいます。
1階のリビング。角に置いた薪ストーブが、白い空間のアクセントとなっています。1階の半分が吹き抜けとなっていて、高い大きな窓から光が降り注ぎます。正面の掃き出し窓の向こうは、白い塀です。次の写真をご覧ください。
木製建具の掃き出し窓の外の、隣からの目隠の壁で囲った空間は、ウッドデッキとしました。外の敷居は腐蝕に強い銅製。
ウッドデッキ空間を上から見るとこんな感じ。このくらいの広さでも、採光にはかなりの効果があります。銅板の敷居に溝が何本も通っているのが見えますが、木製建具はすべて戸袋に引き込めるようになっています。
1階リビングの吹き抜けになっていない部分にキッチンがあります。色はスッキリとオフホワイトでまとめました。
調理用具に合わせて、収納は細かく設計しました。
台所の奥にある勝手口。細い縦格子がおしゃれです。
木の家と塗りの白。この二つでシャープな空間ができています。エアコン隠しも工夫しました。
階段の途中からリビングを見下ろす。ウッドデッキとの間の木製建具を壁の裏に引き込んで開け放つと、このような外とつながった開放的な空間となります。
ウォークインクローゼット。手持ちの服類から寸法を割り出して、家具は大工が造り付けました。
洗面所。洗面台は、スッキリしたデザインのものを選びました。
洗面所からお風呂場を見る。
風呂桶と壁はタイル仕上げ、天井はヒバの板です。
トイレの洗面