外壁のでき方

ミズメザクラの家の現場報告です。
今回は、外壁についてのご報告です。

 外壁は、建物と外と内を分ける部分になるため、屋根と同様、雨風をしのぐために建物の重要な部分となります。外壁は、建物のほかの多くの場所と同様、完成後に見えてくる"仕上げ"とその仕上げを支える"下地"からできており、今回は外壁の下地についてご報告したいと思います。

▲外壁下地
▲外壁下地。外壁の仕上げ材の割れを防ぐために2~3段ごとに継ぎ目の位置を変えています。

 外壁の種類によって、下地のやり方は少し変わるのですが、今回の現場では、ラスモルタルという外壁の下地のやり方の報告になります。工務店によっても、多少差異があるためエコロジーライフ花+直井建築工房の家づくりでの方法をご紹介いたします。外壁の下地のでき方を順番に見ていくと、まず柱の外面に防水紙を張ります。これは、上棟からあまり時間を空けずに一定の雨仕舞を完了するために行っています。上棟した直後は、木の骨組みが無防備な状態でさらされることになるので、とにもかくにもこれらが濡れないように屋根と外壁の雨仕舞を急務で行います。前回の記事を見返していただけければ、すでに防水紙が張られているのが確認できるかと思います。

 防水紙の上には、胴縁と呼ばれる壁の下地となる部材を柱や間柱に一定間隔で取り付けていきます。これが、次の工程であるラス板を取り付けるための下地となります。この段階で、窓や玄関ドア、外壁貫通の各種配管もこの段階で行って、きちんと雨仕舞をしておきます。。地面と直角になるようにつける胴縁を敢えて方向を明示するために縦胴縁とも呼ばれます。外壁の下地を縦胴縁にしているのには意味があります。それは、空気の流れ道を作るためです。エコロジーライフ花+直井建築工房の家づくりでは、外壁の内側から小屋裏を通って、棟まで空気の通り道ができるように施工しており、断熱材の外側で結露を起こしにくく、仮に結露したとしても空気が流れることによって乾く方法をとっています。具体的には、基礎と土台(基礎の立ち上がりの上に載る木材)の境目あたりにつける土台水切りの裏から縦胴縁の間を通り、垂木間(屋根の下地材)を経由して棟換気システムへと空気が流れていきます。

ラス板
▲ラス板施工後の外壁

 さて、外壁の下地に話を戻すと縦胴縁の次はラス板になります。これは、次の工程がラス網と呼ばれる金属の網をつけるのに面をつくる必要があるのでラス板を張っておきます。ラス網以降は、ラス屋さんと左官屋さんの仕事になるので、後日報告したいと思います。