濡れ縁

今回は、路地の家に設置した濡れ縁についてご報告いたします。
こちらがその濡れ縁になるのですが、普通は表面に見えてくるあるものがありません。

よく見るとわかるのですが、床になる部分の桧の材料にビス穴がありません。どのように止めているかというと、下から止めています。通常は、足になる部分を作り、床になる材料を渡して、上からビスで止付けます。そのほうが施工も簡単で楽です。
では、なぜこのように下から止めるようにしたかというと、少しでも長持ちするようにしたかったからです。
弊社では、バルコニーや濡れ縁など外部の見えるところに使う材料は、比較的水に強い桧を用いています。
それでも、およそ7~10年ほどで腐ってしまい補修が必要になります。

木材の腐食防止には、薬剤等を用いた防腐処理という方法もあるのですが、
自然の材料をなるべくそのまま使用し、日に焼け、朽ちていく過程も楽しんでいただきたいという思いで家づくりをしています。

▲竣工後半年経った濡れ縁

とは言ってもすぐ朽ちてしまうことを良しとしているわけではなく、樹種をうまく使い分けたり、ビスの止め方ひとつ考え、手間暇かけて、知恵を絞りながら少しでもいいものを提供できるように努力しております。