こだわりの継手仕口
ただいま構造材乾燥中の「那須高原の家」。近況の現場写真とともに、ちょっと継ぎ手仕口のお話など。
大工の将雄さんが‘ちょうな’で削っていた赤松のタイコのうえに、2階の床梁がのっています。順調に構造材の乾燥がすすんで、梁に木口割れが入ってきています。すごく美しいですっ!
↑こちらは“尻挟み継ぎ(しっぱさみつぎ)”という継ぎ手。軸部材の伝統継ぎ手として一番有名な“追っかけ大栓継ぎ”よりも強固に材同士をつなぎます。2つの材を写真のようにかいて(複雑・・!大工さんの手仕事には常にびっくりです。)中央に“車知栓”をいれて材をかためます。さらに今回は“追っかけ大栓継ぎ”に使用される“大栓”も打って、ますます頑丈です。
↑この写真は柱と梁の接合部。“雇いホゾ”という接合の仕方を用いています。写真はよく見えないかもしれないですが、簡単に言うとこのような↓
かたちの梁を柱の両端から差し込んで、できた四角の部分にぴったりはまる材料をはめ込みます。その材と梁のすきまに車知栓をいれてさらに強固にむすびつけます。
ちなみにこれがかたいっぽうの梁をいれたところの写真。 ↓
「那須高原の家」はこんなふうに細部にわたってこだわり尽くされてます。
いまも静かな冬の闇の中で、ピシッピシッと音をたてながら乾燥していっているんでしょう。